怪談・怖い話 体験談

怪談・怖い話 体験談

小さな図書館

私は古い洋館を改装して開業したばかりの小さな図書館で働いていた。開館から1ヶ月が経ち、やっと仕事にも慣れてきた頃のことだ。ある雨の夜、閉館時間が近づいていた。最後の利用者が帰り、私は1階の照明を消して2階に上がった。すると、1階から本が落ちる…

古い山荘の夏

私が大学生だった夏のこと。友人5人と山奥にある古い山荘で1週間を過ごすことになった。その山荘は友人の親戚が所有しているもので、普段は使われていないという。到着した日の夜、私たちは楽しく酒を飲みながら語り合った。しかし、深夜になると奇妙な音が…

永遠の檻

私は遺伝子工学の研究者として、人類の進化の可能性を追求してきた。そして2年前、画期的な発見をした。人間の細胞分裂を無限に続けさせる遺伝子の特定に成功したのだ。 理論上、この遺伝子を持つ人間は不老不死になる。しかし、倫理的な問題から人体実験は…

遺品整理で見つけた祖母の秘密

祖母が亡くなってから1ヶ月後、私は実家に戻り遺品整理を手伝うことになった。祖母は生前、誰も入れさせなかった屋根裏部屋があった。「年寄りの思い出の品だよ」と笑っていたが、今回はその部屋も整理することになった。 埃まみれの屋根裏で、私は古びた木…

闇の底で目覚める太古の恐怖

私は海洋生物学者のサラ・ブラウン。この記録が誰かの目に触れることを祈りながら、最後のレポートを記す。2週間前、私たち5人の研究チームは深海調査船『アビス号』で、マリアナ海溝の未知の領域の調査に向かった。目的は、新種の深海生物の発見と、海底に…

祖父の最後の贈り物

私の祖父は海洋生物学者だった。 彼が亡くなって5年が経った頃、突然、彼の遺品だという小包が届いた。差出人は、祖父が最後に乗船していた調査船のものだった。 小包を開けると、中から出てきたのは、奇妙な形をした貝殻だった。それは螺旋状で、ところどこ…

深海からの呼び声

私は海軍の潜水艦乗組員として15年のキャリアを持つ。様々な任務を経験してきたが、3ヶ月前の出来事ほど恐ろしい体験はない。その日、我々の潜水艦は太平洋の未探査海域での調査任務に就いていた。海底7000メートルという前人未到の深度に挑戦する任務だった…

祖母の遺した古びた音楽箱

祖母が他界して1ヶ月が経った頃、私は彼女の遺品整理を任された。長年人の手が入っていない屋敷は、埃と古びた匂いで満ちていた。屋根裏部屋で見つけたのは、古めかしい音楽箱だった。透明なガラスのドームの中に、バレリーナの人形が立っている。底には「愛…