2024-01-01から1年間の記事一覧
私は都内で一人暮らしをする大学生です。忙しい毎日で、ほとんどの買い物をネットに頼っていました。置き配は本当に便利で、いつも助かっていました。ある日の夕方、いつものように講義を終えて帰宅すると、玄関前に見慣れない小さな箱が置かれていました。…
私は都内で一人暮らしをしている24歳のOLです。仕事に追われる毎日で、家に帰ってくるのはいつも夜遅くになります。その日も、疲れ果てて帰宅し、シャワーを浴びてすぐにベッドに潜り込みました。深夜、かすかな囁き声で目が覚めました。「テレビつけっぱな…
私は週末になると、いつも近くの湖で釣りを楽しんでいます。その日も、朝早くから愛用の釣り竿を持って湖畔にやってきました。いつもの場所で、エサを付けて竿を投げ入れます。静かな湖面を眺めながら、のんびりと魚が掛かるのを待っていました。数時間が過…
私は都心のマンションで一人暮らしをしている会社員です。仕事が忙しく、買い物に行く時間もないので、ほとんどの日用品をネットで注文し、置き配で受け取っています。先月のことです。いつものように仕事から帰ると、玄関前に小さな箱が置かれていました。…
私は小さな YouTube チャンネルを運営している大学生だ。先月、「24時間廃墟で生活」という企画を思いつき、友人の健太と実行することにした。場所は郊外にある廃病院。夜の9時、我々は機材を持って忍び込んだ。最初の数時間は順調だった。薄気味悪い廊下や…
私は今でも、あの日のことを思い出すと震えが止まらない。3年前、私は友人と山奥にあるペンションに泊まりに行った。その日は生憎の雨。到着すると、オーナーは不在で、代わりに中年の管理人が出迎えてくれた。夜、友人と話をしていると、奇妙な物音が聞こえ…
私は都市開発プロジェクトの一環で、30年前に閉鎖された古い総合病院の調査を任されていた。開発前の最終確認だ。真夏の昼下がり、私は単身で廃病院に足を踏み入れた。ひんやりとした空気が、じっとりとした外気と対照的だった。薄暗い廊下を歩いていると、…
私は長距離トラックの運転手だ。深夜の山道を走ることも多く、様々な経験をしてきた。しかし、あの夜のことは今でも忘れられない。その日、いつもと違うルートを通ることになった。道路工事の迂回路で、地図にも載っていない山奥の道だった。真夜中、ヘッド…
私は古い洋館を改装して開業したばかりの小さな図書館で働いていた。開館から1ヶ月が経ち、やっと仕事にも慣れてきた頃のことだ。ある雨の夜、閉館時間が近づいていた。最後の利用者が帰り、私は1階の照明を消して2階に上がった。すると、1階から本が落ちる…
私が大学生だった夏のこと。友人5人と山奥にある古い山荘で1週間を過ごすことになった。その山荘は友人の親戚が所有しているもので、普段は使われていないという。到着した日の夜、私たちは楽しく酒を飲みながら語り合った。しかし、深夜になると奇妙な音が…
私は遺伝子工学の研究者として、人類の進化の可能性を追求してきた。そして2年前、画期的な発見をした。人間の細胞分裂を無限に続けさせる遺伝子の特定に成功したのだ。 理論上、この遺伝子を持つ人間は不老不死になる。しかし、倫理的な問題から人体実験は…
祖母が亡くなってから1ヶ月後、私は実家に戻り遺品整理を手伝うことになった。祖母は生前、誰も入れさせなかった屋根裏部屋があった。「年寄りの思い出の品だよ」と笑っていたが、今回はその部屋も整理することになった。 埃まみれの屋根裏で、私は古びた木…
私は海洋生物学者のサラ・ブラウン。この記録が誰かの目に触れることを祈りながら、最後のレポートを記す。2週間前、私たち5人の研究チームは深海調査船『アビス号』で、マリアナ海溝の未知の領域の調査に向かった。目的は、新種の深海生物の発見と、海底に…
私の祖父は海洋生物学者だった。 彼が亡くなって5年が経った頃、突然、彼の遺品だという小包が届いた。差出人は、祖父が最後に乗船していた調査船のものだった。 小包を開けると、中から出てきたのは、奇妙な形をした貝殻だった。それは螺旋状で、ところどこ…
私は海軍の潜水艦乗組員として15年のキャリアを持つ。様々な任務を経験してきたが、3ヶ月前の出来事ほど恐ろしい体験はない。その日、我々の潜水艦は太平洋の未探査海域での調査任務に就いていた。海底7000メートルという前人未到の深度に挑戦する任務だった…
祖母が他界して1ヶ月が経った頃、私は彼女の遺品整理を任された。長年人の手が入っていない屋敷は、埃と古びた匂いで満ちていた。屋根裏部屋で見つけたのは、古めかしい音楽箱だった。透明なガラスのドームの中に、バレリーナの人形が立っている。底には「愛…
祖母が他界し、遺品整理のため実家に戻った。屋根裏部屋から出てきた古いアルバムを開くと、が挟まっていた。 写真には、祖父母と両親、そして幼い頃の私が写っていた。しかし、私の隣に見知らぬ少女がいる。家族全員が笑顔で、その少女の肩に手を置いている…
私には秘密がある。6ヶ月前から、鏡の中に「もう一人の私」が住んでいるのだ。最初は単なる幻覚だと思った。ストレスのせいだろうと。でも、鏡の中の私は、私が動かないときでも動いていた。そして、ある日、話しかけてきたのだ。 「こんにちは、本物の私」…
私の娘、美咲が失踪してから3年が経った。 警察の捜査は行き詰まり、私たち夫婦の人生は停止したままだった。毎日が生きる地獄だった。そんなある日、見知らぬ男から一通のメールが届いた。 「お嬢さんの居場所を知っています。会いませんか?」 半信半疑で…
私は目覚めた時、病院のベッドにいた。看護師が優しく微笑みかけ、「おかえりなさい。のよ」と告げた。混乱する私に、医師たちが状況を説明してくれた。10年前、私は交通事故に遭い、それ以来昏睡状態だったという。家族や友人たちが次々と面会に訪れ、涙を…
私が最初に「それ」に気づいたのは、引っ越して3日目の夜だった。古びた一軒家は、祖父の遺産相続で手に入れたものだ。郊外の閑静な住宅街にあり、庭付きの二階建て。老朽化は進んでいたが、格安で広い家を手に入れられたことに、私は満足していた。 その夜…
私は精神科医として20年以上働いてきた。様々な患者を診てきたが、3年前に出会ったある患者のことは今でも忘れられない。その患者は30代後半の女性で、激しい不安障害と鬱症状を訴えて来院した。彼女の症状の根源は10年前に遡る。彼女は当時、恋人と山奥でキ…
私が新しいアパートに引っ越してきたのは、春のことだった。隣室に住む中年の男性は、いつも優しく挨拶をしてくれる好人物だった。しかし、夜になると奇妙な物音が聞こえてくるのが気になっていた。ある夜、その音が特に大きくなった。壁を叩く音、何かを引…
私は写真館を営んでいる。先祖代々続く商売だ。デジタルカメラの普及で、街の写真館は次々と姿を消していったが、うちは古風な雰囲気と高品質な仕上がりで、細々と営業を続けていた。ある日、一組の家族が来店した。父、母、小学生くらいの男の子。家族写真…
私には双子の妹がいた。いた、と過去形で言うのは、彼女が亡くなったからではない。彼女は今も生きている。しかし、もう私の妹ではないのだ。それは私たちが15歳の時に始まった。ある日、妹が学校から帰ってくると、様子がおかしかった。目つきが冷たく、表…
私は大手警備会社で防犯カメラのモニタリングを担当している。夜勤の仕事で、主に商業施設や公共の場所に設置されたカメラの映像をチェックする。異常があれば警察や現場の警備員に連絡するのが私の役目だ。 先月の木曜日、いつもと変わらない夜勤が始まった…
私が住む古い一軒家には、使われていない地下室があった。祖父の代から受け継いだこの家で、地下室の扉は常に鍵がかけられ、誰も立ち入ることはなかった。ある夜、突然の物音で目が覚めた。時計は午前3時33分を指していた。耳を澄ますと、かすかに聞こえてく…
私が警察官になって3年目の夏のことだった。山奥の小さな村で起きた失踪事件の捜査に携わることになった。その村は、周囲を深い森に囲まれた人口わずか200人ほどの集落だった。ここ数ヶ月で5人の住民が忽然と姿を消したという。不可解なのは、どの失踪者も家…
それは8月の蒸し暑い夜のことだった。 仕事で遅くなり、山道を車で帰宅する途中だった。時計を見ると午前2時を回っていた。ラジオから流れる音楽も途切れ途切れで、静寂が車内を支配していた。 山道はカーブが続き、ヘッドライトが照らす範囲も限られていた…
私は大学院生で、夜間のコンビニでアルバイトをしていた。そこは郊外の住宅街にあり、深夜は特に客足が少なく、退屈な時間を過ごすことが多かった。ある夜のこと。午前2時を回ったころ、店内には私一人きりだった。レジ横のモニターには、店内4台の防犯カメ…