私は都内で一人暮らしをする大学生です。忙しい毎日で、ほとんどの買い物をネットに頼っていました。置き配は本当に便利で、いつも助かっていました。
ある日の夕方、いつものように講義を終えて帰宅すると、玄関前に見慣れない小さな箱が置かれていました。「変な形だな」と思いながら、部屋に持ち込みました。
箱には送り主の情報がなく、ただ私の名前と住所だけが書かれていました。不思議に思いながら開封すると、中から出てきたのは...生々しい人間の生首でした。
恐怖で叫び声も上げられず、ただ呆然としていると、首が目を開きました。それは私の顔とそっくりでした。
そのとき、スマートフォンに通知が入りました。
「お客様のご注文の商品『自分の未来』が無事届きました。お荷物の開封をもって、契約成立となります。あなたの人生はここで終了です。さようなら」
頭が真っ白になる中、玄関のドアが開く音が聞こえました。そして、まるで鏡に映ったかのような「私」が部屋に入ってきたのです。
「ご苦労様。これからは私が『あなた』として生きていくわ」
「私」が言い終わるや否や、視界が暗くなっていきました。最後に聞こえたのは、箱の中へと私の体が押し込まれる音でした。
それ以来、私は誰かの玄関に置かれた箱の中で暗闇に包まれています。時々、箱が開けられる音と、恐怖に満ちた悲鳴が聞こえてきます。